【神道】知っておきたい神社の案内方法 ~神社でできる体験も~

ナレッジ

1. はじめにー神社の案内方法はずっと役に立つー

神社に外国人を案内する様子この記事では、神社での案内方法について紹介します。お城やお寺と並んで、神社はどの地域でも観光名所の一つとして挙げられることが多いです。そのため、参拝方法や神社でできる体験内容について知っておくことは非常に重要です。

もちろん、個別の神社での細かな違いはありますが、基本的にどの神社でも参拝方法やおみくじ、絵馬などの体験内容は共通しますので、神社での案内方法を一度学んでおくと、その後もずっと活かせるノウハウであるとも言えます。

また、前提として神社は宗教施設であることから、信仰との兼合いで訪れたくない旅行者も中にはいます。旅程をつくる時や、ツアーでの訪問前に問題ないか確認を取るようにしましょう。

2. お参りの案内方法

大きい鳥居・鳥居をくぐるまず、お参りの仕方について紹介します。鳥居をくぐり、参道を通り、手水舎(ちょうずや)で身を清め、拝礼するという一連の流れに沿って順に説明します。

鳥居

神社を訪れると、まず鳥居が目に入ります。鳥居には私たちが住む俗世、一般社会と神域を区切る境界としての役割(結界)や神様の存在を示す役割があります。鳥居をくぐる際には、一礼してから通るのが丁寧だとされています。

一礼するときには、真ん中を避けて、左右どちらかに寄ってからするように案内します。理由として、中央は神様が通るための道であると伝えてください。参道を歩く時にも同様のしきたりが存在することを旅行者に合わせて意識してもらいましょう。

このような作法に加えて、鳥居の起源は神話で登場した止まり木であるという説を紹介するほか、鳥居は神社によって色合いや材質、構造などが違うため、数え方によっては60種類も存在するといった鳥居に関する豆知識を伝えてもよいでしょう。

また、参拝を終えて、最後に境内を出る時にも社殿の方に向き直って一礼するように案内しましょう。

手水舎

手水舎手水舎(ちょうずや)は、拝殿に向かう前に身を清める場所です。以下の順番で手と口を清めていきます。なお、仏教の寺院でも同様の作法です。

  1. 右手に柄杓(ひしゃく)を持ち、水をすくい、左手を清める
  2. 左手に柄杓を持ち、同様に、右手を清める
  3. 再度右手に柄杓を持ち、水を左手にため、口に含む。左手で口を隠して静かに水をはき出す(柄杓に口は付けないようにしましょう)
  4. もう一度左手を清める
  5. 柄杓の柄を清める

拝礼

拝礼の例拝殿や社の前に立ち、鈴を鳴らして、お賽銭を入れます。この順番については、必ずしもどちらか先とは明確には決まっていません。

お賽銭の金額は自由ですが、5円は「神様とのご縁がある」という意味で、縁起がいいとされています。礼拝の仕方は以下の「二礼二拍一礼」と呼ばれる作法で行います。

  1. 深いお辞儀(礼)を二回繰り返します(二礼)
  2. 肩幅程度に両手を開いて拍手を二回打ちます。右手を指先を少し下にずらすと音がよく音が響きます( 二拍 )
  3. 両手を合わせて、願い事をします
  4. 両手をおろし、最後にもう一度深いお礼をします(一礼)

どこの神社でも参拝方法は、二礼二拍一礼を基本としていますが、神社によっては違った参拝方法を行っています。例えば、出雲大社や宇佐神宮などでは「二礼四拍手一礼」が作法とされています。

3. おみくじ、絵馬、御朱印の案内方法

神社を案内するときには、参拝のほかにも旅行者に紹介すると喜ばれる体験が数多く存在します。ここでは、ほとんどの神社で実際にガイドすることができる、おみくじと絵馬と御朱印について紹介します。

おみくじ

おみくじおみくじは神社や仏閣などに用意されている吉凶を占うものです。専用の用紙に仕事、恋愛、旅行、健康など、日常生活に関わる内容が書かれています。一般的には、運勢の良さの順で「大吉、中吉、小吉、吉、末吉、凶、大凶」の7種類のランク付けがされています。

案内の中で実際に試してみるときには、英語や中国語などの外国語で書かれたものがあれば、利用してください。日本語のみのときには、運勢の中身を翻訳してください。歴史的には、昔から日本では国の重要な政治決定をするときや後継者を選ぶときなど、神の意志を確認するためにくじが使われていました。

そのような歴史的な背景を伝えつつ、ガイドのみなさんの実体験から、くじを使って物事を決めた事例(学校の教室の席替えなど)を紹介して、日本には神頼みで意思決定をする文化が存在することを知ってもらいましょう。

また、おみくじを引いたあとには、境内の木の枝に結んで帰るという習慣を説明することも大切です。これは江戸時代から行われるようになったそうです。「結ぶ」という行為が「縁を結ぶ」という意味に通じると言われています。

ただ、くじは持ち帰っても問題ありません。内容を読み返し、今後の自分自身の行動に照らし合わすのも、一つの文化体験とも言えます。

絵馬

絵馬絵馬は、願い事を祈願するときや願いがかなったお礼として、神社やお寺へ奉納する木製の板です。一般的には前者のケースが多く、記入する欄に大学受験などの合格祈願、スポーツ大会で良い成績を残す、病気を治すなどの願い事を記載し、境内に飾ります。

歴史的には、神様の乗り物とされる動物の馬を奉納していたことが、「絵馬」のはじまりとされています。時代を経て、木や土で作られた馬像や、板に描かれた馬の絵が代わり奉納されるようになっていったと言われています。

現在では馬の形をしたもの以外にも、さまざまな絵が描かれています。例えば、神社にゆかりのある動物などが描かれている場合もあります。他にも、アニメや漫画の舞台として登場した場所では、作品に登場するキャラクターを描いた絵馬を奉納する現象も起きています。

御朱印

御朱印御朱印は神社やお寺でもらうことのできる参拝の証明書のようなものです。古くは、仏教の経典を写経したものを、納めた代わりに受け取る証明印でしたが、神社にも広まり、次第に現在のような形で気軽にもらえるようになりました。

神社によって多少順序が前後することもありますが、御朱印をもらう時には以下の流れで案内するようにしましょう。初めて旅行者がもらう場合には、御朱印帳を購入してから依頼しましょう。神社によっては「書き置き」と呼ばれる御朱印が書かれた和紙をもらえます。

  1. 社務所や授与所の受付で御朱印を依頼する
  2. 御朱印の費用を支払う(300円〜500円が一般的)
  3. 御朱印帳を渡す
  4. 御朱印の記入を待ち、記入完了後、御朱印帳を受け取る

御朱印には、神社名や神様の名前、参拝日などが記載されています。旅行者が漢字を使用しない文化圏の出身の場合には、各項目の意味について説明してあげるとよいでしょう。近年では、書道を含めた芸術性の高さが評価され、海外からの旅行者に御朱印集めの人気が高まりつつあります。

4. おわりにー関連する記事の紹介ー

神社を案内する時に重要となるポイントについてご紹介しました。参拝方法については、記事の中では神社に特化して解説しましたが、実際の案内ではお寺との比較をしながら案内することも多くあります。

また、歴史的には神社とお寺は密接な関係にあるため、知識として歴史的背景についても押さえておくと、日本の宗教文化について知見が深まります。それらについては以下の記事で解説しているので、そちらもチェックください。

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